説明会のお申し込み
2026年度 第三期 DSEP 入学説明会
趣旨
2026年度第三期 Disaster Solution Executive Program(DSEP)への入学をご検討されている皆さまを対象に、プログラムの内容や特徴を直接ご理解いただくための説明会を開催します。
「どのような学びが得られるのか知りたい」「自分の状況でも受講できるのか相談したい」など、個別の疑問にもお答えします。
参加対象
どなたでも参加可能です(所属・経験不問)。
説明会プログラム
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DSEPが目指すもの(プログラム概要)
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第一期生による体験談
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第二期生による体験談
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質疑応答
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個別相談会
開催日時
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第1回:2025年12月20日(土)10:00–11:00
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第2回:2026年1月10日(土)10:00–11:00
※両日とも内容は同一です。ご都合の良い日程にご参加ください。
会場
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東京大学 生産技術研究所(IIS)
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オンライン(Zoom)同時開催
説明会のお申し込み
2026年度DSEP年間スケジュール(案)
参考情報1(2024年度第一期生の研究テーマ・事業提案など)
- 激甚型災害発生時におけるコンビニエンスストア企業のドローン配達事業の可能性と課題
- 保険会社、保険商品の限界と可能性、そして次世代のリスクマネジメントについて
- 災害レジリエンスにおける女性の地位向上の重要性について
- COVID-19からの不動産市場の回復
- 不動産市場は首都直下型地震を認知しているのか
- ニューロレジリエンスと企業のメンタルヘルスケア
- 防災・レジリエンスに基づく企業の防災対策の実証的検討
- 下水道施設の被災前から復旧後まで記録・保存・共有する情報システムの構築
- レジリエンスマネージメント評価機関設立の可能性とその影響に関する研究
- 少子高齢化社会における災害対策 ~空き家と耕作放棄地の増加に着目して~
- 自助を起点とした日本企業のレジリエンスレベルの向上可能性に関する研究
- 「2040年以降の高齢化社会における先進的防災訓練システムの設計と実証研究」
- 稼げる防災アプリのビジネス実現
- 自然災害発生時のスターリンクの有効性
- 廃校施設の企業向け危機管理拠点転換による地域創生とレジリエンス強化の実現
- 木造住宅密集地域における防災対策の現状と課題比較
- 改正建築基準法施行後の再建築不可木造住宅の防災上の課題と解決方法について
- 店舗型ビジネスにおけるスタッフの防災意識の実態とその課題
- 自治体の災害予防推進に向けた災害対策パッケージの実現
- ミネラルを最大限活用した災害対策 プライベートラグジュアリーヴィラブランド立ち上げ
- 地域おこし協力隊を活用した防災ビジネス創出プラン〜ミドル・シニア人材のセカンドキャリアと地域防災力向上の両立〜
参考情報2
防災コラム:レジリエンスマネジメント人材育成の新たな教育モデル〜東京大学履修証明プログラム 災害対策エグゼクティブプログラム(DSEP)の実践と意義〜
沼田宗純
2025年9月1日
情報学環は2024 年4 月、CIDIR と生産技術研究所附属災害対策トレーニングセンター(DMTC)の協力のもと、DSEP「Disaster Solution Executive Program(災害対策エグゼクティブプログラム)」を開講した。DSEP は、学校教育法に基づき修了者に履修証明書が発行される文科省認定の制度を活用したものであり、本学として医学部以外では初の履修証明プログラムである。
経営者や高度専門職が災害時や不確定な未来に必要とされる意思決定力(レジリエンス能力)を学ぶ国内初の取り組みとして注目を集め、現在は第2 期(2025 年4 月~)を迎えている。
近年、世界は自然災害に加え、感染症やサイバー攻撃、地政学的リスクなど複合的な脅威に直面している。最終的に組織や地域を守るのはリーダーの判断であると考え、DSEP は「危機に強いリーダー」の育成を主軸としつつ、法人・個人による自助・共助への投資を促すことを目的に設計された。カリキュラムは、災害対策の8分野の体系を中心として、自然科学と社会科学を基盤に、サイバー犯罪、法医学、組織危機管理など多岐にわたり、国内外の災害事例を用いたケーススタディを組み合わせている。理論と実務を往復しながら「自分の現場にどう適用できるか」を議論することで、受講者は実効性ある知識と同時に強固な人的ネットワークを獲得する。
第1 期は上場企業4 社を含む経営者17 名を中心に計28 名が参加し、女性比率は約18%であった。第2 期は医師や弁護士、政治家なども加わり、経営人材16 名とともに計30 名が受講している。女性比率は約25%へと上昇し、外国人も参加するなど国際性と多様性が拡大した。1 期・2 期の受講生は連動し、異なる背景を持ちながら平時から協働できるネットワークを形成している。
全国の大学でも履修証明プログラムは導入されてきたが、多くは少人数にとどまるか、1 期限りで終了しているものもある。その中でDSEP は継続開講し、参加者層の多様性を拡大させている点で全国的にも稀有な成功例とされ、学内外からの注目度も高まっている。既に他研究科や他大学から問い合わせが寄せられ、制度活用の先行モデルとしても期待されている。
今後は「大学院レジリエンスマネジメント研究コース設立」や「災害対策士などの関連資格との連動」を視野に発展を目指す。DSEP は災害多発時代に不可欠なリーダーを育成し、東京大学が社会に知を還元し続ける挑戦の場として進化を続ける。

写真:第二期生の開講式(藤井総長のご挨拶の様子)

