世界で多発する大規模災害。その現場では女性が大きな役割を果たしてきました。しかし、防災への準備や経験を共有する場面では女性が前面に出て来ない、話題に上らない現状があります。具体的には、被災地に食料が届いた後、配布、加工するのは女性が中心になります。避難所の仕切り、運営も同様です。高齢者、子供には特別な配慮が必要で、被災者への傾聴にも女性の役割が大変重要になります。
東日本大震災では津波の犠牲者は昼間に家に居て、高齢の親を避難させようと家に戻った女性が多く、世界的にも災害で命を落とす割合は女性が多い現状があります。
東日本大震災での経験を現場と研究機関で共有し、次の災害に備えるために共に考える場にしたいと考えています。是非ご参加ください。
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【 申込締切:2025年2月5日(水) 】
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申込は [リンクフォーム] よりお願い致します。
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- 日程:2025年2月10日(月) 14時〜17時(予定)※左記の時間内で短縮など変更の可能性あり
- 開催形式:ハイブリッド
<オンライン> ZOOM
<対面> 東京大学生産技術研究所 As棟3階 As311-312号室
https://www.iis.u-tokyo.ac.jp/ja/access/
※お車での来所はご遠慮下さい。 - 対象者:社会人や学生など、どなたでも参加可能
- 定員:対面 40名
※対面会場の希望者が定員を超えた場合、オンライン会場での受講をお願いする場合がございます。 - 参加費:無料
- 主催:東京大学生産技術研究所附属災害対策トレーニングセンター(DMTC)
- 協力: 株式会社リテラシー(リテラジャパン)
- タイムテーブル:
- はじめに「災害を女性の視点から検証する:1995から2025までの30年」
正井禮子(認定NPO法人女性と子ども支援センター ウィメンズネット・こうべ) - ゲルスタ・ユリア GERSTER Julia(東北大学災害科学国際研究所准教授)
「災害伝承とジェンダー : 被災者の多様な教訓は伝承されているのか」 - 松田曜子(京都大学防災研究所准教授)[★]
「防災とケアのあり方」 - 岩佐孝子(やまもと語りべの会、元・宮城県山元町職員)
「避難所運営の経験:被災者の視点から(1)」 - 伊藤まり(福島県浪江町)
「避難所運営の経験: :被災者の視点から(2)」 - 西澤真理子(リテラジャパン) ※モデーレーター
「飯舘村での経験から」 - 休憩
- 議論と質疑応答
- 閉会のあいさつ
沼田宗純 (東京大学生産技術研究所准教授) ※ コメンテーター
[★]:オンラインでの講演となります。
- はじめに「災害を女性の視点から検証する:1995から2025までの30年」
- お問い合わせ:東京大学生産技術研究所 沼田研究室 ( suzuki-n [@] iis.u-tokyo.ac.jp)
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講師紹介
- 正井 礼子(認定NPO法人女性と子ども支援センター ウィメンズネット・こうべ) 元東日本大震災女性支援ネットワーク世話人。
減災と男女共同参画研修推進センター 運営委員。
1992年に、市民グループ「ウィメンズネット・こうべ」を発足させ、男女共同参画社会の実現と女性の人権を守るため、さまざまな活動を行ない、1994年、女性が本音で話せて元気になれる場として「女たちの家」開設する。
1995年 阪神淡路大震災直後、「女性支援ネットワーク」をたちあげ、物資の配布、「女性のための電話相談」を開設(95年3月)、女性だけで語り合う「女性支援連続セミナー」「乳幼児を連れたお母さんの集い」などを毎月開催し、被災女性の支援を行った。
2005年にシンポジウム「災害と女性」~防災と復興に女性の参画を~開催し、これまでの災害を女性の視点から検証し、防災・復興計画の策定に女性の参画の必要性を訴えた。
HP「災害と女性」情報ネットワークを開設し、女性の視点からの防災・復興に関する情報発信、全国各地で講演活動を行う。
2011年、東日本大震災支援ネットワークたちあげに関わり、「災害・復興時における女性と子どもへの暴力」被害調査を実施。2013年報告書発行。
2020年、NHK総合番組 明日へつなげよう 証言記録「埋もれた声 25年の真実 ~災害時の性暴力」放送。またクローズアップ現代+「“コロナ危機”誰ひとり取り残さない~災害支援の現場から~」に出演し活動が紹介された。 - ユリア・ゲルスタ GERSTER Julia(東北大学災害科学国際研究所准教授)
<研究テーマ>今までの論文では、東日本大震災によるコミュニティの変化とコミュニティづくりの中の地域的な文化について論じ、宮城県の名取市と福島県の浪江町を比較しながら、その地域における原発災害と自然災害の違いをまとめた。
今後の研究としてNegative Heritage「負 の遺産」とアイデンティティについて調べ、東日本大震災のようなネガティブな出来事が起こった後、関連コミュニティはどうやってその出来事を継承するのか。福島県、宮城県、岩手県の防災観光や伝承館、メモリアルの集い等を例として研究していきたい。 - 松田曜子(京都大学防災研究所准教授)
2024年4月 – 現在京都大学, 防災研究所 巨大災害研究センター, 准教授
2016年4月 – 2024年3月長岡技術科学大学, 環境社会基盤工学専攻, 准教授
2012年4月 – 2016年3月関西学院大学, 災害復興制度研究所, 特任准教授
2009年4月 – 2012年3月特定非営利活動法人レスキューストックヤード, 事務局長
2007年4月 – 2009年3月特定非営利活動法人レスキューストックヤード, 事務局職員
- 岩佐孝子(やまもと語りべの会、元・宮城県山元町職員)
平成26年3月まで41年間、山元町役場に勤務。その間町民課や公民館、生涯学習課などで赤ちゃんから青少年、子育て世代から高齢者まで町民一人一人と向き合い仕事を行う。
震災後は仮設住宅にも足を運び職務を越えて被災者に寄り添い様々なプロジェクトを実施。全国からの励ましや応援メッセージが書き込まれた黄色いハンカチを町内各所に掲げる「幸せの黄色いハンカチプロジェクト」、被災者の思いを託したメッセージ花火を打ち上げる「やまもと鎮魂祭」、「子どもも大人もみんなで遊び隊」(協同教育や世代間交流を目的に年2回実施してきた遊びの手作り市)、「やまもと語りべの会」でなど。 - 伊藤まり(福島県浪江町)
東京・日本橋生まれ。社内結婚を機に退職し、1987年6月、都内から夫の実家がある福島県浪江町へと移り住む。それから約24年、家業の鉄工所を手伝いながら3人の子を育て、町の商工会女性部副部長を務め、ロータリークラブの事務局を担い、浪江小学校で英語と国際理解教育の授業を非常勤で受け持っていた。2011年3月11日 東日本大震災及び福島第一原子力発電所事故にあう。2017年にはNPO法人「WE21ジャパン青葉」の代表となる。
- 西澤真理子(リテラジャパン)
イギリス、ドイツでの研究後、日本でリスクコミュニケーションに特化したリテラジャパンを設立。2011年の原発事故時には福島県飯舘村のリスクコミュニケーションアドバイザー。現在は東京電力ホールディングス原子力改革監視委員、IAEAパブリックコミュニケーションコンサルタントなど兼任。和文著書に、「リスクコミュニケーション」「やばいことを伝える技術」(どちらも毎日新聞出版社)など。